一級建築士による設計なら一度ご相談下さい

HOME >> 住宅を建てる方へ >> 住まいづくりの周辺 >> ”すべすべ”と”ざらざら”

住まいづくりの周辺

”すべすべ”と”ざらざら”

建築の仕上材料の話です。

すべすべの仕上材料とは、ガラス、磨いた石、ぴかぴかの金属板、薬のかかったタイル、塩ビシート類等。
これらの材料は、汚れが目立つが拭き取りやすい。
ざらざらの仕上材料とは、表面を磨いていない石やタイル、砂粒の見える左官仕上げ等。これらの材料は、汚れを拭き取りにくいが、もともと埃っぽい感じなので、汚れが気にならない。

これらの特徴を考慮して、適材適所の選定を行わなければならない。
ほんとうはもっといろいろ考慮すべき点はあるが、話がややこしくなるので、今回は”すべすべ”と”ざらざら”に焦点を絞る。
外壁は、住宅では清掃を頻繁には出来ないので、”ざらざら”の材料にすることが多い。全体的にムラなく汚れるようにしておけば、ほったらかしでも構わない。窓は”すべすべ”の材料であるガラスがはめ込まれるので、窓拭きのことは考慮しておかなければならない。
きれいに磨いた石を外壁に使用したビルをたまに見かけるが、鏡のようになるので、施工誤差がよく目立つ。
外壁材としては、”ざらざら”の石が多いのは、そのあたりが気にならないからだ。
トイレの仕上げ材は、昔から”すべすべ”の材料が使われてきたが、洋風便器が一般的になってから、仕上げ材に変化が見られるようになった。トイレといえば、タイル張りや長尺シートだったものが、フローリングを使用する例が増えている。また、外壁でも光触媒で汚れが落ちるタイルが開発されたりしている。
新しい材料の開発は不可欠ではあるが、利便性だけを追求した結果、シックハウスの問題が起きたことは忘れてはならないだろう。

古平真のブログ 2005・10・03「”すべすべ”と”つるつる”」より)



ページトップへ